前回コートジボワール戦のことを書きましたが、「その前にイングランド戦があるじゃないか!」と指摘をいただきました。今回のワールドカップでは、初戦のカメルーン戦で勝ち点を上げることが一次リーグを勝ち抜く条件といえます。コートジボワールとの練習試合はそのもっとも重要なカメルーン戦を意識した采配が見られるはずです。というわけでつい先走ってしまいました。じゃあイングランドとの試合ではなにをテストするのか。それは先日の韓国戦のあとの監督発言にヒントがありそうです。まずはなんといっても攻撃でしょう。
「カメルーンの試合を見たら3チームの中では一番前から追いかけてくるかなと思っています。オランダとデンマークはある程度ブロックを作って待っているという感じだと思っています。そういうときに前半の立ち上がりから中に入っていくのは、今日のようにまだまだ中盤でインターセプトされる可能性が高い。いろいろな方法があると思います。前半の戦いを徹底して入ってからそういう戦い方をするのか、そういうメンバーで前半をやるとか、いろいろな可能性を考えていきたいと思います。」
「インターナショナルマッチで、きれいに後ろからビルドアップして崩していけるというのは、本当に限られたことだと思います。韓国のようにトップに入れてそこからこぼれ球を拾っていくということができればいいんですが。(中略)中盤のところでひとつ相手の組織の中に入っていく、それはプレッシャーが緩くなったときに入っていけたら連動性ができるというふうに思います。」
これを言葉通りストレートに受け止めると、前半リスクを小さくしてディフェンシブにやり、相手のプレッシャーがかからなくなってきた後半に交代選手を入れて攻撃すると読めます。しかし私はそうは思いません。実際の状況はもっと流動的で複雑だからです。相手のリズムになって攻められているときは守備を固めてロングボールでカウンターを狙うだろうし、相手が一服しているときはブロックの中に起点を作って攻撃するのではないでしょうか。ただ全体の流れとしては、おそらく前半20分過ぎくらいから攻撃的に行くのではないかと思います。開始直後、相手のあたりやスピードに慣れるまでディフェンシブに戦い、そのあとボランチからのボールを受けた本田、大久保が前で起点となって崩しにかかるのでしょう。
「攻撃に関してはクロスの狙い目、2列目の飛び出しというところだったんですけど、先ほどもいいましたように、中に起点ができずに外からというのもなかなか難しくて、いいクロスも2本だけしか上がらなかったかなと。そういう意味では、クロスを狙いにいく前のところ、サイドバックが持ったところから、一度前で起点を作るというのが、クロスの狙い目自体よりも問題だったかなと思っています。」
俊輔の「積み上げてきたもの」というのが、DFラインを高くして中盤のショートパスで崩すパターンを指すのであれば、イングランドにもオランダにもデンマークにも通用しないでしょう。しかし3〜4枚のオフェンスが組織として連動してダイレクトプレーで崩すのであれば得点の可能性があるかもしれません。
そしてもうひとつは守備です。それもリードしている状態でどうやって守りきるか、勝つための守備です。3バックではなく、前を1枚下げて稲本をアンカーとして入れるのではないかと思っています。4−1−4−1もしくは4−3−2−1ではないかと予想します。(ウイングの位置が高いか低いかの違いですけど)イングランド相手にそんな状況になったらすばらしいテストマッチとなるでしょう。
