日経新聞のスポーツ面に「日本代表どう立て直す」と題した座談会の記事が掲載されていました。出席は取材歴11年の阿刀田寛氏、25年の吉田誠一氏、26年の武智幸徳氏の三氏。わざわざ取材歴を明記した記事だったのでこちらでも記してみましたが、なんだか芸歴の長さだけが自慢のタレントのようで、内心ご本人達は不満なのではないかと余計な考えが巡ってしまいます。サッカー担当記者は名前で飯を喰っているワケですから。それはともかく、記事の内容は、このところのテストマッチで「完敗」つづきで「うろたえ気味」の日本代表をどう立て直したらいいのかについてベテラン記者が語ったものでした。
まずもって「うろたえ気味」なので「立て直す」という認識自体おかしいです。「うろたえ気味」と見る根拠は何でしょう。おそらく「進退伺」でしょうが、あんなありえない与太話をまともに受け止めるのはどうかしています。ここ「笑うところ」だったんですけどね。あるいはベテラン記者なら「俺たちを馬鹿にするな!」「マスコミを舐めるな!」と奮い立ってほしかったところです。からかわれている訳ですから。
もうひとつ「立て直す」ことの必要性については、戦術がブレている、スタイルが失われていることが記事で取り上げられていましたが、記事を読む限り具体的な提言はないまま、中村俊輔と遠藤の復調に期待するだけにとどまっていました。ブレているのは鳩山政権であって岡田監督ではありません。安易に批判めいたの流行語を使えばなんとなくカタチになってしまうのは恐ろしいことです。
そもそも「立て直し」があったとすれば、セルビア戦における縦パスへの対応の部分だと思います。ゆっくりとしたペースから「サポートを厚くして細かくパスをつないでいくスタイル」はアジア予選では通用しても、世界レベルのディフェンダーにブロックを作って守られると簡単に跳ね返されてしまうことは周知のはず。細かいパスが多いということはそれだけミスをする確率も高くなり、横パスをさらわれて上がったボランチ、DFのウラへ縦パスを通される危険が高くなります。またサイドバックが上がって折り返しても、容易に中央を崩せないため逆にサイドバックの背後を狙われて速攻を喰らう危険が高くなっています。それをどう「立て直す」のか。岡田監督はそのあたりを記者会見で繰り返し説明していたと思いますが、この人たちは何も聞いていなかったのでしょうか。
すでに立て直し、というより見直しはすすめられており、そのポイントは中盤の運動量です。ボールポゼッションを高くしてちょこまか細かく動くのではなく、もっとダイナミックに走り回ることです。特に前の方、大久保、本田、松井にはその役割が求めらます。ボランチからのボールを大きく速く動いて受けて前を向き、ワンタッチもしくはダイレクトでパスを出して崩していく。それしか答えはないと思います。イングランド戦ではその片鱗が見えるかもしれません。
